バルコニーの避難ハッチ(避難はしご)と隔て板
マンションのバルコニー(ベランダ)には避難ハッチ(避難はしご)や隔て板がついています。
↓避難ハッチ(避難はしご)は火災などの災害時に下階へとバルコニー伝いに避難するための非常設備です。(ちょっと出っ張っているので、洗濯ものを干したりするときにつまづかないように・・・)
↓そして、隔て板は、火災などの災害時に板を破って、隣戸に避難するための設備です。
しかし、バルコニーの避難ハッチについては全てのマンションに設置されているわけではありません。
消防法を満たす、外部非常階段を設置していれば必要ないのです。
バルコニーの避難ハッチのデメリットは?
マンションのバルコニーに避難ハッチがあると次のようなデメリットが考えられます。
避難ハッチのデメリット |
①避難ハッチのところは段差になっているため、転ぶ可能性がある。
②バルコニー掃除などで水を巻くと避難ハッチの隙間から下階のバルコニーに水が落ちることがある。 |
①の避難ハッチの段差については、避難ハッチメーカーでも、その段差を低くするために、長年研究を重ねており、例えば、特開2004-65831号公報に開示された改修用避難ハッチによると、改修用ハッチ枠の嵩張りをできる限り少なくしてコンパクトに納めることができることなどが研究されています。
そして、そういったメーカー努力もあって避難ハッチの段差自体も一昔前よりかは、低くなってはきました。
でも、実際みると、やっぱりちょっと・・・・と思う購入者の方もいます。
僕が内覧会に立会いをしたマンションでも、購入者の方から「転ぶから避難ハッチをなくしてくれ」と言われて困ったことがありました。
(もちろん消防法的になくせません)
そのようにおっしゃった購入者の方は、パンフレットに避難ハッチの記載があったことは把握していた様子でした。
でも、パンフレットに記載はあったものの、よくわからなかったのでそんなに気にしていなかった・・・・いざ内覧会で、実物の避難ハッチを見ると邪魔だと思ったようでした。
また、②ですが基本的には避難ハッチのまわりにはゴムで簡易的に止水処理はされています。
しかしながら、これが劣化すると水漏れの原因となってしまいます。
マンションディベロッパーの営業に聞いたところ、年に何件かは「上階の水が落ちてきて洗濯物が濡れるからなんとかしてほしい!」という苦情がくるそうです。
災害時には、バルコニーに避難ハッチがあった方が安心するという方も、そうでない方も避難ハッチのデメリットは理解しておきましょう
↓バルコニー(ベランダ)に避難ハッチがあるマンション。
(記載がない場合も担当者に確認してみましょう。)